クリニックブログ

2017.06.08更新

 CT

 

こんにちは!市川市行徳の杉澤デンタルクリニック行徳の杉澤です。

 歯科では虫歯だったり、歯周病で骨が溶けていたり、根の先に膿が溜まっていたりと目には見えないところで問題があることが少なくありません。そういう時に大事な検査にレントゲン検査があります。一般的なレントゲン写真で分かることも多いですが、二次元で写ってくるため奥行や立体的な問題が把握しづらいのが難点でした。そこで、歯科用CTの登場です。歯や顎の骨の表面から内面の構造まで三次元的に診ることが可能になります。そこで、今回は歯科用CTについて書いていこうと思います。

◎歯科用CTとは
 まず、CTは『Computed Tomography』の略称で、直訳すると『コンピュータによる断層撮影術』といいます。言い換えれば、コンピュータを駆使し、データ処理にて体の内部画像を再構成する装置です。歯科用CTは、歯科に特化したCTとして開発され、医科用CTが横になった状態で撮影するのに対し、歯科用は座ったままで撮影します。レントゲンやお口の中からも見ることができない、骨の表面や中を三次元的に色々な方向から見ることができます。

◎被ばく量(単位:mSv)
 0.01 : 歯科口腔内撮影(デジタル) 
 0.03 : 歯科パノラマ撮影(デジタル)
 0.1  : 歯科用CT
 0.19 : 東京~ニューヨーク(往復被ばく量)
 0.6  : 胃のX線精密検査
 1.5  : 日本の年間自然被ばく量
 6.9  : 胸部CTスキャン

 歯科用のレントゲンやCTは被ばく範囲が限られているため、少ない被ばく量で撮影が可能です。もちろん、必要最低限の被ばくを心がける必要はあると思います。

◎歯科用CTの有用性

こんな時に利用
〇親知らず
→親知らずを抜歯するときに、根の曲がりや骨の状況を三次元的に把握し、抜歯方向や歯を分割する部位などを決定し、抜歯しやすくする。また、親知らずの根が骨の中を通る太い神経が接触または、近いことがあります。この接触が強いと抜歯時に神経が圧迫され神経麻痺が生じる恐れがあるため、二次元でのレントゲン撮影で接触が疑われる場合は有効です。

〇インプラント治療
→インプラントを埋入する部位の骨の厚みや長さ、また近くを走行する神経や血管の位置関係を三次元的に検査するのは、インプラント治療において必須と思われます。

〇歯の根管治療
→根の管が複雑であることが考えられる場合、三次元的に検査することで、根の管を想定して治療をすることができる。

〇歯周病
→歯周病で失った骨の状態を把握し、根の表面の歯石を取るための参考になったり、歯周組織再生療法の適用の参考になる。

〇矯正治療
→歯を矯正移動するにために、その移動させる部位の骨の形態を検査し、移動の限界をチェックできます。

◎まとめ
 歯科用CTは毎回撮影するものではございません。しかし、通常のレントゲンではわかりにくいことが、歯科用CTではっきりわかることが多々あります。的確な治療のために正確な診断が必要です。またそのためには多くの情報を得ることも大事です。それに歯科用CTは大いに有効だと思われます。

 杉澤デンタルクリニック行徳では歯科用CTを完備しております。何か気になることがございましたら、お気軽にご相談ください。

杉澤デンタルクリニック行徳
千葉県市川市行徳駅前2-17-2 T.NKビル2F
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