こんにちは。市川市行徳の杉澤デンタルクリニック行徳の松井です。
歯石を取るのに何回か通うことになったという経験はありませんか?
なんで一度で取れないのかな~と思う方もいるかもしれません。
今回は歯石取りで何回か通う理由を書いていきます。
歯石取りに何度かかかるのは、歯周病にかかっていることが考えられます。
歯周病は、はみがきをすると出血するぐらいで、ほとんど自覚症状ないまま進んでしまう特徴があります。
◎歯周病
歯周病とは歯を支える周りの組織の病気です。歯と歯ぐきの境目に歯ブラシの毛先が行き届かないでいると、そこにプラーク(歯垢)が停滞し歯ぐきが赤くなったり、腫れたりします。そして進行すると歯と歯ぐきの境目が深くなり(歯周ポケット)歯を支えている土台の骨(歯槽骨)が溶けて下がっていきます。
重度になると支える骨がなくなってしまうのでグラグラ揺れてきて最終てきには抜けたり抜かなくてはいけない状況になります。
◎歯周病の原因
歯周病の原因は歯垢(プラーク)=細菌の塊です。(歯垢1mgに10億個もいます!)
歯垢は唾液の中のカルシウム成分などと混ざり歯石になります。(48時間で歯石になり始めると言われています)
歯石は無数の穴があいていたり表面がザラザラしていて、歯周病の原因の細菌の格好の棲みかになってしまい、歯石ができてしまうと歯の周りの細菌が増えてしまいます。
歯石は歯の表面についていて見えている歯石と歯ぐきの中の隠れている歯石とあります。
◎歯周病の治療
歯周病の治療には患者さん自身が毎日行う「セルフケア」と歯科医師、歯科衛生士が行う歯石取り「プロフェッショナルケア」の両方が必要になってきます。
プロフェッショナルケアではまず、、、表面に見えている歯石や着色をとって、セルフケアをしやすくします。
表面の歯石を取ることで歯と歯ぐきの境目や歯と歯の間にブラシの先が当たりやすくなり、原因の歯垢がセルフケアで除去しやすくなります。
次に歯ぐきの中に隠れている歯石を除去していきます。
目で直接見ることができないので、歯と歯ぐきの間に専用の器具を入れ歯石がどこにあるか探って1本1本丁寧にとっていくので、時間がかかります。出血があると血液で歯石が隠されてしまい取り残しが増えてしまうので、事前に表面の歯石取りとセルフケアで炎症を減らしてから行うのが理想です。
歯ぐきの深いところを触り、歯茎の中の歯根面に沈着した歯石をとると痛みが伴いますので麻酔をして行います。一回で全体的に麻酔して歯石をとる方法もありますが、お体への負担が大きくかかりますので、1回に4本から6本の歯の周りの歯ぐきの中の歯石を麻酔下で除去するのでお口の中全部の歯ぐきの中の歯石取りをすると、6回(右上、左上、上前歯、右下、左下、下前歯)ほどかかります。
ひと通り歯石を取り終えたら、どのくらい良くなったか、歯石を取り残してないか、炎症は減ったかなど検査し次の治療に進むか、もう一度歯ぐきの中の歯石取りをするか、メンテナンスに移行できるかみていきます。
重度の歯周病がある場合は歯ぐきを切ってめくり歯の根っこを直接見て歯石を除去してくこともありますが、患者さんの負担もありますので、相談して決めています。
◎メンテナンス
1か月~3か月の間隔で、プロフェッショナルケアをうけ、健康になった歯ぐきを保つお手伝いをします。
◎まとめ
健康に近い方だと歯石取りは数回(1~2回)でメンテナンスに移行できますが、歯周病が進行すればするほど回数は多くかかってしまいます。
歯周病は時間をかけて進む病気で、治る時も同じように時間がかかります。進行してしまうと治療期間が半年から1年ほどかかってしまうこともあります。
歯周病は気付かないうちに進んでしまいます。ひどくなってしまう前に一度杉澤デンタルクリニックに検診にいらしてください。
杉澤デンタルクリニック行徳
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