クリニックブログ

2017.10.24更新

こんにちは。市川市行徳にございます杉澤デンタルクリニック行徳の松井です。
今回は「歯周病のリスクファクター」について書いていきます。

歯磨きでしっかりケアをしているのに歯周病が進みやすい又は治りにくいという方いらっしゃいませんか?
歯周病は歯磨きで歯垢を落とすことに加えリスクファクターを減らすことでさらに改善、維持ができるかも知れません。


歯周病の直接的な原因は歯垢(プラーク)の中の細菌です。そして歯周病を悪化させてしまう原因として他にも多くの要素が関わっており、それらをリスクファクター(危険因子)と呼びます。


歯周病のリスクファクターには局所的なリスクファクター(口腔内環境)と全身的なリスクファクター(生活習慣)があります。


局所的なリスクファクター(口腔内環境)


・歯石
歯垢(プラーク)に唾液中のカルシウムやリン酸などが沈着すると2日程度で歯石になります。
歯石は表面がザラザラしていたり無数の穴があって歯垢(プラーク)がさらにつきやすくなってしまうため、歯石の周りに細菌が増えていき、歯周病の症状が悪化しやすくなります。
歯石は硬いので歯磨きではとれません。歯科医院のクリーニングで定期的に歯石を取ってください。


・歯並び

歯並びが悪い部分は歯ブラシが届きにくく、清掃が不十分になりやすいため、歯垢(プラーク)が溜まりやすく炎症が起こりやすくなります。
矯正で歯並びを良くし磨きやすくするのもひとつ手ですが、磨き方を工夫したり磨きやすい道具を加えて歯垢が溜まりにくくします。しかし、ご自身での歯ブラシでは限界があるため、矯正器具がとれるまでこまめな歯科医院での専門的なクリーニングが必要です。


・不良習癖(口呼吸、歯ぎしり、くいしばり)

〈口呼吸〉
口で呼吸するくせがある方は、口の中が乾燥し歯垢(プラーク)が付着しやすくなります。また、抗菌の役割のある唾液も少なくなるため細菌数が多くなってしまいます。さらに歯ぐきの抵抗力も弱くなってしまうため炎症が起こりやすくなります。
口を閉じ鼻で呼吸する習慣に変える工夫をしてください。


〈歯ぎしり、くいしばり〉
歯ぎしりやくいしばりをしているとき、歯には強い力がかかっています。このような強い咬合力により歯周組織がダメージを受けることを咬合性外傷といいます。細菌の感染による歯周組織の破壊はこの咬合性外傷によりさらに助長されてしまいます。歯の周りの組織に過度な負担がかかり歯周病が進行することも防ぐ必要があります。。
ストレスを貯めないようにする。歯の力の負担を軽くするためマウスピースをする。

・不適合な冠
歯に合っていない詰め物やかぶせものは、適合が悪いため隙間が生じています。その歯との境目や段差に歯垢(プラーク)が溜まりやすく、炎症が起こりやすくなります。
再治療し適合のよい詰め物や被せ物にし磨きやすい形態またはプラークが溜まりにくい環境にしてもらう。


・唾液量少ない
唾液が少ないと口の中が乾燥し歯垢(プラーク)がつきやすくなります。また、唾液の抗菌作用も減少するためお口の中の細菌が増えてしまいます。
唾液腺マッサージしたり、食事のとき噛む回数を増やしたり、こまめに水分補給して唾液を増やす。



全身的なリスクファクター(生活習慣)

 
・喫煙
ニコチンは血管も収縮し血行不良を引き起こし、免疫力が低下します。そのため炎症を起こしていても、炎症がわかりにくいうえ、出血も少なく発見が遅れがちです。さらに免疫力が低下するので歯周病を重症化させます。また歯周病治療でも喫煙者は治りが悪いことがわかっています。
禁煙することをお勧めします。


ストレス
ストレスが多いと食習慣や歯磨きの習慣が変わってしまうことがあります。また、歯ぎしりやくいしばりに繋がることもあります。さらにストレスが原因で体の抵抗力が弱まり、歯周病が悪化しやすくなることもあります。
ゆっくり湯船に浸かったり、しっかり睡眠をとって、ストレスを減らしましょう。


食生活
甘い食べ物、やわらかい食べ物は歯について、とどまりやすく、歯垢が増える原因になります。さらに不規則な食生活や栄養バランスを欠いた食事は歯や歯ぐきにも悪影響を及ぼします。
甘いもの柔らかいものは控え噛みごたえのあるものをたべましょう。規則的で栄養バランスのとれた食事を心がけましょう。


糖尿病
糖尿病だと浸透圧の関係で尿が多く出るため体内の水分が減少して口の中が乾燥しやすくなります。さらに細菌に抵抗する力が弱まっているので感染症になりやすく、組織を修復する力が低下するため歯周病の進行が速くなると考えられています。
糖尿病の人が歯周病になりやすいだけでなく、歯周病が糖尿病の原因にもなります。歯周病も糖尿病も治していきましょう。

  
まとめ

歯周病のケアは適切な歯磨きで歯垢(プラーク)を取り除いていくことが一番大切です。それに加えリスクファクターを少なくしていくことで、歯周病を重症化することを防ぐことに繋がります。

杉澤デンタルクリニックでは、定期的なクリーニングで歯石を取ったり、歯並びの関係で歯垢が溜りやすいところは、磨き方のアドバイスをさせていただいてます。不良な詰め物かぶせものに関しては、治療の提案もさせていただきます。また、ご希望の方にはマウスピースも作れます。喫煙している方はとくに歯周病の発見が遅れがちですので、一度杉澤デンタルクリニックに検診にいらしてください。

杉澤デンタルクリニック行徳
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