こんにちは!市川市行徳の杉澤デンタルクリニック行徳の渡邊です。
「最近歯の色が黄色くなってきた気がする…」「歯が透けてきた気がする…」
「冷たいものがしみる…」こういった症状がある方いませんか??
もしかしたら酸蝕症かもしれません!!
今日は酸蝕症についてお話したいと思います。
◆酸蝕症(さんしょくしょう)とは◆
酸性の飲食物や胃酸によって歯の表面を覆っているエナメル質が溶けてしまうことです。エナメル質は体の中で1番硬い組織ですが、唯一の弱点が【酸】です。
歯が溶けてしまうというところだけを見ると虫歯と同じように思われてしまいますが、虫歯はプラークと呼ばれる汚れの中にいる細菌が糖分を栄養にして酸を作り出し、その酸によって歯が溶ける症状です。正式的には齲蝕症(うしょくしょう)と言います。
普段、私たちの口の中はpH6.8~7.0の中性に保たれています。しかし、物を食べたり飲んだりするとpHが下がり酸性になります。その酸性になった口の中を唾液が中性に戻す働きをしてくれるのですが、常に食べ物が口の中に入っていると中和されず酸性状態が続いてしまい、溶けた歯の表面を修復する再石灰化が間に合わなくなってしまいます。そうなると歯の表面のエナメル質はどんどん溶け、ついには穴があいてしまいます。これが虫歯です。
一方、酸蝕症は口の外から入ってきた酸や体内からの胃酸によって溶けてしまう病気です。虫歯と酸蝕症の違いは、虫歯は糖分から作られた酸によってできるのに対し、酸蝕症はそのままの形で入ってきた酸そのものが原因となることです。
◆酸蝕症の原因◆
〖酸性食品の摂取〗
グレープフルーツ、レモン、オレンジなどの柑橘系・炭酸飲料、ワイン、スポーツドリンク、お酢、ビタミン剤など
・柑橘系のフルーツpH4以下(レモンはpH2ともっとも強い)
・コーラpH2.2
・スポーツドリンクpH3~5
・黒酢pH3
・ワインpH3~4
※pH2.2~pH3.2はとても強い酸の数値です。歯はpH5.5以下から溶け始めると言われています。
〖反復性嘔吐・摂食障害(拒食症・過食症)による胃酸の逆流〗
習慣的に繰り返すと酸蝕症になることがあります。
〖職業的原因〗
硫酸、塩酸、硝酸などといった酸を使用している現場で働いている。
◆酸蝕症の症状◆
・歯がしみる
・歯の色が黄色くなった
・前歯の先が欠けてしまった
・歯が細くなった、薄くなった
・歯の噛み合わせ部分が平らになった、、、など
強い酸性の飲食物を過剰に摂取することで、だんだんと歯の表面のエナメル質が溶けて摩耗したり咬耗したりします。それに伴い透明感が増したり、象牙質が透けて見えるなどの見た目の違いが見られるようになります。
◆酸蝕症の予防法◆
・酸性の飲食物の過剰摂取は控える
・だらだら食べたり飲んだりしない
・酸性の飲食物を摂取した後はうがいをするかお茶・水を飲み口の中を中和させる
・酸性の飲食物を摂取した後すぐにブラッシングしない
※酸性の飲食物を摂取した後は、歯のエナメル質が柔らかくなっているのですぐにブラッシングしてしまうと歯が削れてしまいます。なので摂取後、約30分あけてからブラッシングしましょう。
・習慣性嘔吐や無理なダイエットはしない
※嘔吐してしまった後はよくうがいをしましょう。
・定期的に歯科医院で検診を受ける
◆酸蝕症の治療法◆
知覚過敏処置
まだ歯が溶けていないけど、歯がしみる場合に行います。歯質を強化させるための再石灰化のためにフッ素を塗布したり、神経まで刺激が伝わりにくくするためのお薬をしみるところに塗り込みます。
コンポジットレジン充填(範囲が小さい場合)
歯が溶けているが小さい場合は1回の治療で終わる樹脂を溶けている部位に充填し、歯の形態を回復させます。穴が開いたままだと、そこに汚れが溜まり虫歯にもなりやすく、さらに歯が溶けるのが進行してしまう恐れがあるため、スムーズな形に整えます。
詰め物や被せ物をする(範囲が大きい場合)
歯がやや大きくかけている場合は型をとって詰める必要性が大きくなります。部分的に詰める詰め物や全部覆う被せ物(差し歯)により歯の形態や機能、審美性を回復させます。
◆まとめ◆
酸蝕症は生活習慣病の一種と言われています。過去にはなかった食生活の変化が原因と考えられます。酸蝕症になる前に日々の食生活を見直し、もし酸蝕症の症状の中で当てはまる方は歯科医院に受診することをオススメします。早期発見・早期治療が大切になります。
杉澤デンタルクリニック行徳では酸蝕症の軽度から重度までそれぞれの重症度にあった治療を提案させて頂いております。お気軽にご相談ください!
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